医学部当局の多浪や再受験に対する考え方

医学部受験において年齢が高いほど不利になるとか。
一部の大学では再受験だと学科試験の得点が良くても面接落ちになるとか。
いろいろな噂があります。

大学側が多浪や再受験生に対してどのような考え方を持っているのか?
これに関して大阪大学医学部の考え方を紹介しておきましょう。

阪大医の1回生の前期に、「医学序説」という講義があります。
これは最先端の研究をされている研究者の方々や、臨床系教授による特別講座です。
講義内容は、最新の医療技術や研究についての紹介がメインになっていて、まあ1回生に対する医学の一般教養といったところです。

この講義をされたある教授が、そのとき出席していた学生に対して「社会人を経て入学してきた人いますか?」と挙手を募ってから講義を始めたのです。
その教授は社会人からの医学部入学にとても肯定的で、要するに「いろいろなバックグラウンドを持った人材がいる方が医学の発展に繋がる」という考え方をされています。
その教授ご自身が工学部を卒業して学士編入試験によって阪大医に入られた方。
確かに現代では医工連携など進んでいるし、医学だけじゃない様々な学問分野との融合も必要になってきているというお話を、他の教養の授業でも多数の教授が強調されています。

それと、もう1つ別のエピソードがあります。
俺自身が今年の入試の面接試験で面接官だった教授と4月に合宿の食事会でお会いした時に、教授は俺のことを覚えてくださっていて、第一声から「合格したんだね、おめでとう」と言ってくださった。
そこで初めて今までの経歴とか話をしたのですが、「阪大の医学部に来る生徒はどうしても似たような教育環境だったりして、多様性に欠ける。君みたいな人間が活躍できる可能性は十分ある」といったお言葉を頂きました。

このように、阪大医において少なくとも教授2人が再受験生に対する肯定的な発言をされたのです。
全ての教授がそうとは限りませんが、再受験生にはこのような良い面もあると考えることは可能なわけです。
他大学でも同じはず。
だから、多浪でも何でも関係なく、自分が充実した人生を送って、何らかの素養とか他人に誇れるもの、年齢相応の人生経験を積んでいれば入試において不利はないと思います。
経歴や職歴も関係ない。この俺でさえ合格できましたから。
面接落ちとかあるとすれば、よほど人格に問題ありな発言をした場合でしょう。
そんな心配する暇があったら少しでも自分を磨く努力をした方がいい。
多浪スパイラルに陥ってしまった人は、いろいろアルバイトとか経験して視野を広げていくのをおすすめします。